生物・環境工学専修では、さまざまな実験・演習を通じて、講義で学んだ理論・知識が、実験室やフィールドでどのように生かされるのかを学びます。また実験・演習で自ら手を動かすことは、講義の理解をより一層深めることにもつながります。ここでは、専修専門科目「生物・環境工学実験Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」で行う6つの分野の実験、および「情報処理演習」を例として、実験・演習と講義との関わりについて紹介します。

農地環境工学実験

農地の造成・整備、水と物質循環の理解に必要な、土の三相、浸透能、環境水や土壌水の水質、土の力学的特性などの現場測定・室内実験を行います。

例えば…

農地環境工学

農地の生産性を高めるとともに、環境に調和した持続的生産を実現するための、農地の造成・整備の方法、農地における水と物質の循環を学びます。

水利環境工学実験

水の流れを物理的に説明する水理学と降水や河川流出を解析する水文学について、水路や管路での実験、現場観測、数値解析などを通して理解を深めます。

例えば…

水理学

農業、地域社会、生態系への保全へ向けた適切な水管理のため、水の動きを物理的、数学的に記述し、実用的な水理計算を行う技術体系について講義します。

土壌物理環境実験

本実験では、土壌の基本的な物理量を測定する方法について学びます。 具体的には、土の透水係数、粒径組成、土壌水分特性曲線や熱特性、分散凝集特性等の測定をします。

例えば…

土壌物理学

土壌の物理的特性や水、化学物質、ガス状物質、熱の各移動現象の特性と共通性について講義するとともに、土壌の性質が生物生態系や食料生産に果たす役割について考えます。

生物環境工学実験

おもに植物の生理と成長に影響を及ぼす主要な環境要素の計測・制御法を学びながら、実験用植物の取扱いに関する基本的事項も学びます。

例えば…

生物環境要素学

生物の生理と成長はその環境の影響を受けます。この影響に関する事象を、特に物理的な環境要素に焦点を当てながら講義します。

生物機械工学実験

「ものづくり」をテーマに実験を行います。
例えばロボットの組み立てキットを使い、障害物競争をすることで、ハードウエアとソフトウエアの学習をします。

例えば…

生物機械工学

生物生産にかかわる機械を構造、機能、エネルギーの視点から学習します。また農業用ロボットなど最近の研究を紹介します。

ポストハーベスト工学実験

青果物に対する様々な冷却方法・過程を熱画像により比較したり、冷凍機の性能試験により冷凍サイクルを理解します。また農産物の熱物性値の測定や品質評価を行います。

例えば…

生物プロセス工学

青果物の鮮度保持法、青果物の大部分を占める水の物理的諸性質、冷凍機の原理、冷却などの熱移動に関わる熱物性値、穀物の乾燥プロセスなどを理論的に解説します。

情報処理演習

コンピュータの基礎知識、応用ソフトウエアの使用法およびネットワークの利用法について学びながら、画像処理やリモートセンシングデータの処理を実習します。

例えば…

リモートセンシング情報解析学

リモートセンシング情報解析学では、生体画像計測やリモートセンシング技術に関わる画像処理法や画像分類法などの理論や手法を学びます。