2019年修士課程修了
フリー株式会社
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生物・環境工学専攻を志望した理由と、進学して良かったと感じたことを教えてください。
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以下の3つの理由から生物環境情報工学研究室に興味を持ち、生物・環境工学を志望しました。
⚫︎ほんのりと情報系に興味があったものの苦手意識も強く、情報を専攻する勇気まではなかったこと
⚫︎学んだことが現場でどう使われているか見えるほうが自分のモチベーションが保てそうだと感じたこと
⚫︎関わるなら人の命を支える根幹にあると感じる第一次産業(特に食・農業)に関わりたい気持ちがあったこと
(余談ですが、研究室選択の際に情報研は人気だったので最後はじゃんけんでした…勝てて良かったです。笑)進学してみて、構造、流体、機械、土、水、など幅広い分野の学習ができたことは良かったです。全部難しくて何一つ理解できたとは言えないのですが…。また、実習や実験も度々あり、学習したことがどう生きるのかイメージが持ちやすかったことも良かったです。
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在学中(学部・大学院含む)に特に印象に残っている授業、研究、課外活動などはありますか?
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わたしは生物環境情報工学研究室で衛生画像を用いた研究で実地調査に行った経験が特に印象的です。学部時代は日光のほうに針葉樹林の葉の色を見に行き、大学院のときは北海道の釧路湿原や十勝平野の輪作のようすの観察に行きました。ただPCから見る画像と睨めっこするのではなく、現地と衛生画像の両方を付き合わせて見る機会を作っていただけたことで、自分の研究が現場でどう役立つのかを意識づける良い機会になっていたと思います。
余談ですが、日本酒が好きな先生が多くて飲み会が楽しかったです。日本酒にとても詳しくなりました。
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専攻で学んだことが、現在のお仕事やキャリアにどのように役立っていますか?
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先生のプログラムを真似て書くことからスタートしましたが、情報研での経験からプログラムを書くことへの苦手意識は少しなくなったと思います。
いまは会計ソフトのエンジニアをやっているため専攻で学んだ知識が直接役立つことは多くありませんが、自分が開発に携わっているものがお客様の課題にどう貢献できるのかを常に考えるスタンスを持っていることが評価に繋がることがありました。
農業をされているユーザー様も多く、実際に島根県の農家様にインタビューに伺ったこともあります。実習や講義を通じて農地の整備や農産物の管理の大変さは体感していたため、改めて会計も含め農業以外の業務コストをいかに下げられるかの重要性を感じましたし、その気持ちを持ってお客様の課題に向き合うことができたと思います。また、ソフトウェアエンジニアとして「衛生画像を使った分析をやっていたならこんな案件あるんだけど…」というお話をいただいたこともあります。大学院時代よりもプログラムは書けるようになったので、いずれまた農学×ITの分野に挑戦できたら楽しそうだなと思っています。
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生物・環境工学専攻への進学を考えている学生に向けて、アドバイスやメッセージをお願いします。
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わたしの在学中は「進振りで点数が良くなかったら行くところ」の位置付けだったと聞いたことがありますが、本当にそうなら勿体無いと感じるほど幅広い分野を学ぶことができ将来の幅も広げられる素敵な進学先だったと思います。人数が多くなかったこともあり、専攻全体でアットホームな雰囲気もとても好きでした。
当時の一つ上の先輩方は話しやすい方が多かったですし、先生方も皆さん優しいので、もし気になったらフランクに話を聞きに行ってみると良いと思います。