荻野憲一

平成3年学部卒業後、農林水産省入省。
農林水産本省のほか、地方出先機関、
他省庁(総務省、外務省[在北京日本大使館]、国土交通省)、
地方公共団体(熊本県庁)などに勤務。
現在、農林水産省中国四国農政局設計課長

Q.生物・環境工学専修(農業工学科)を志望したきっかけは?

確か、進振りのときは、第2志望に書いたのですが、書いたことすら忘れていたので、進振りのボードで「農業工学科」とあったときは驚きました。自分で選んだというより、「農業土木」から選んでいただいたような感覚です。

Q.卒論の内容は?

担当教官がタイにあるアジア工科大学から戻られたばかりだったこともあり、タイ東北部の降雨量データを用いて、一定量の農業用水で農産物収量が最大化する方法についてシミュレーションを行いました。当時はメールなどもなかったので、担当教官と同級生とでタイにデータ収集に行ったのがいい思い出です。

Q.どういうお仕事をなさっているんですか?

今回で3回目の「課長」になるので、それぞれの課長のときの話をします。1回目は29歳のときに、本省係長から国営事業所の工事課長になりました。農地開発事業の完了に向けた最終の計画変更を行うというミッションを受け、県、市、土地改良区との調整に奔走しました。大きなプロジェクトのマネジメントを学ぶことができました。2回目は、本省課長補佐から熊本県庁の農村計画課長に出向しました。県では、農地政策や担い手政策を担当する部局と一緒になって「農業生産基盤整備を契機とした農村振興」に携わりました。また、副知事とともにローマにあるFAO(国連食糧農業機関)に行って、阿蘇地域世界農業遺産に認定されたのが印象に残っています。3回目は、現在の中国四国農政局設計課長です。「設計課長」という名前ですが、工事の設計はほんの一部で、本省と中国四国管内9県と連絡調整のほか、農政局の200名を超える農業土木職員の人事管理を担当しています。このため、ときどき「人生設計課長」ではないかと思っています(笑)。

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